どうも、hydです。
先日B4UT部内戦2024が終わりました。運営の皆様、対戦してくださった皆様、本当にありがとうございました。
で、ちょうど部内戦前にB4UTアドカレに寄稿した記事で取り上げたメガミ部門に関してなのですが、今回も格上であるiLiss.さん討伐を成し遂げて勝率100%継続となりました。やったね。運要素こそありましたが相手の意表を突く選曲は出来てたようでかなり満足な出来です。やっぱオーディエンスが沸いてる時が一番「ちゃんと練習積んで良かった」って気持ちになれて最高。
さて、今回のメガミ、無事に勝利とはなりましたが個人的に1点自分で悩みに悩んでプレミだったかどうか気になる箇所があったので、自分用の考察メモついでに記事として公開して皆さまと一緒に知見を深めていこうと思います。
一応 #Advent4UT2024 に寄稿したこちらの記事を読むとより話が分かるかもしれません。↓
それでは見ていきましょう。
今回出くわした状況について
今回の部内戦のリザルトはこちら。
お互いに12ターン目以外では完全にEGを回収し切った接戦となりましたが、今回自分が気になっているのは10ターン目、自分のアウトロ以外の最終自選であるBrave Power Leaderのターンにて、自分がEGLv1を切ったシーンです。
自分は当時かなり悩んだものの、「12ターン目には確実にLv3溜まる」と確信したため "切る" 選択に踏み切りました。しかしアウトロの黒帝を取って会場が爆沸きした後、某同期から「なんでそれでLv3溜まんの???」との声。「おまそんなん溜まらない可能性あるなら10ターン目でLv1切らんわ、それくらい見えてなきゃ記事書かん」とは返したものの言われてみれば結構ギリギリだったような…
結局ゲージの溜まり方って謎な部分が多いので正確に議論することは難しいですが今回はそれくらい細かい部分にも着目して考察しようと思います。
改めまして、今回考察する条件は以下の通り。
- 9ターン目終了時☆15vs☆20の5個ビハインドで迎える10ターン目
- 自分のゲージは1.7本程度、ここでEGLv1を切っても最終ターンにLv3は溜まる可能性が高めだが10,11ターン目の展開次第では溜まらない恐れも
- 相手は9ターン目にEGLv3を使用済
- 10ターン目は自選、いい感じの自選を残せたので一応EGは切った方が勝てそう寄りではあるが、ここではあまり考察要素としては使わないものとし、EGは切っても切らなくても勝率は変わらないものとしてよい
- 11ターン目の勝機に関しては譜面を覚えていないため全く分からない
さて、あなたはここでEGLv1を切りますか?
少なくともアドカレ記事に載せた状況ほど「断言できる」状況ではないのかなとここを書いてる時点では思っています。
自分は本番で普段よりじっくりめに10秒くらい考えたので皆さまもそれくらい考えてとりあえずの根拠と結論を出した上でこの先をお読みください。
--------------------------------------------------------------------
(自分の考えはまとまりましたか?であればどうぞ。)
--------------------------------------------------------------------
試合当時の自分の考えとそれに対する軽い考察
先述した通り、自分はこの状況でEGを "切る" 決断をしました。
自分が試合当時のタイミングで考えた根拠は2つ。
①このタイミングで切っても12ターン目にはLv3溜まると確信していた
②11ターン目に相手にLv2を切られた場合ここで切らないと追いつけなくなる
しかし、根拠が今思うとどちらも不完全だったように思います。
まず①についてですが、これは万が一自分が11ターン目を取ってしまった場合など、点差が詰まりすぎるパターンだと溜まらなかった可能性が高いと今は考えています。もう脳内が11ターン目は取られるという予定調和の元で12ターン目に確実にLv3打てると考えてしまっており、本当は状況限であることに気づいていないと言えます。
とにかく、自分は9ターン目終了時点で完全に「12ターン目Lv3で取って逆転」というプランニングを脳内で固定していたため、ゲージ管理をミスってLv3が使えないというしょうもない負け筋を生やしたのはややアレ。
そして②について。自分はこの時もう取るプラン的に10,12ターン目どっちか落としたら終わりだなという思考でした。となると、自分が残り得られるであろう☆の数はなし+Lv3で9個かLv1+Lv3で10個のどちらか。で、現状は5点差…あ、向こうに11ターン目Lv2切られて取られる可能性考慮したら10個取るパターンで行かないと負け確するやん、と。奇跡的に11ターン目に引き分けを取れれば9個のパターンでも耐えますが、そんな奇跡に縋るくらいなら行ってまえという訳です。
実際にはこの思考には大きなミスが1ヶ所あって、それは「相手は11ターン目にLv2溜まっている可能性はほぼない」ことです。自分は11ターン目向こうのEGがLv1だったことにかなり驚いてましたが、今冷静に考えてみるとそらそうで、EGゲージって点差がイーブンの時に大体1ターンに0.7本くらい溜まって、リードしているほど増加量が減少するというシステムです。なので、この9ターン目開始時から10ターン目終了時の2ターンの間で溜まる相手のゲージは多めに見積もっても1本前半くらいが関の山でしょう。かなり大雑把な理解度ですが2本はどう転んでも溜まらない。
そんでもって相手は9ターン目にLv"3"を切ったというのもポイント。EGLv1,Lv2とLv3の最大の違いは「ゲージの余りが存在する/しない」という点です。自分は毎回相手のゲージを予測する時にゲージの余り分もケアしながら動くことが多いのですが、Lv3には余剰ゲージが発生することはありません。
以上より、9ターン目時点でリードしているのに9,10の2ターンでゲージ0から2本溜まることはまずありえない、要するに「Lv2切られたらまずい」はとんだ杞憂だった訳です。端数ケアを雑にやってたり1曲あたり1本弱とか大雑把な考え方しかしてないがために招いた思考ミスと言えます。むずいね〜
実際Lv1までしか切れないことに気付いていた場合は10ターン目落とし,11ターン目Lv1取られでも8個差なのでLv3切れれば追いつけるという考え方も出来たはず。もうちょい冷静になろうね俺。
この時点でかなり「EG切りはプレミだった」という結論になりそうな匂いがプンプンしますがまあちゃんと最後まで考えましょう。
ここからはアドカレ記事同様10ターン目の動きを数パターンに分けて考えていきます。さあ場合分けの時間だ。
場合分け
11ターン目は実際は相手はLv1切りになる訳ですが、一応相手の状況が見えていない前提でLv2を切れた場合の話も交えながら考えています。少々話の流れが複雑になるかとは思いますがお付き合いください。
あと今回は相手は絶対に11ターン目にEGを切るという前提で行きます。11ターン目切らずになった場合は12ターン目引き分けの際にこっちが微妙に不利になるということだけ把握してもらえればOKです。他はそんな変わりません。
勝利条件については斜字で記した上で
負け確が青
不利だが同点の可能性ありなら緑
赤にはならない「微有利」が淡赤
12ターン目引き分け以上で確実に勝てるなら赤
という表示をさせて頂きます。
A.切って取った(引き分け)
☆17 vs ☆20(21) 自分側ゲージ1本後半
実際の試合で起こったパターン。
こちらの勝利条件は12ターン目にEGLv3が溜まるかどうかに大きく左右されます。そして、このパターンのみ12ターン目にEGLv3が溜まらない可能性があったと今の自分は考えています。
今回は11ターン目勝利だった場合Lv3が確定で溜まらず、11ターン目引き分け以下だった場合Lv3溜まるか微妙なラインという仮定の元考察を進めます。あくまで体感の基準でしかないけど録画とかないしこればっかりはしゃーないよねということで。
A-a.11ターン目勝利
☆18 vs ☆20(21) 最終ターン自分Lv2
10ターン目引き分け(18-21)で12ターン目に相手がLv1溜まってて引き分けた場合に限り同点
他であれば12ターン目引き分け以上で確定勝利
万が一このパターンで負け筋が広かった場合は相手視点「11ターン目を捨てる」というまさかの選択肢が生えてしまうことになるなあと思っていましたがこれなら基本セーフ。あんしん。そもそも捨てた時ゲージ溜まるか知らんから断言不能だけど。
A-b.11ターン目引き分け以下
☆17(18) vs ☆22(23) 最終ターン自分Lv3(…?)
まず最終ターンにLv3が溜まらなかった場合、
10ターン目引き分け/11ターン目負けの2条件が揃った場合(17-23)負け確
10ターン目勝ち/11ターン目負け(17-22)か10,11両分(18-23)だと12ターン目勝利で最大同点
10ターン目勝ち/11ターン目引き分けの場合(18-22)12ターン目勝ちのみ総合勝利、12ターン目引き分けは相手がLv1溜まってなければ引き分け、溜まってたら負け
そもそもLv3が溜まらなかった場合、絶対取りたい10,12ターン目で回収できる☆がLv1+Lv2の合計7個止まりであり、EGなし+Lv3の合計9個回収と比べて2個損なので確定でプレミになります。今回の議題である10ターン目において、「切る」という決断をした場合、その時点でこのリスクを背負うことになるのは確実に考慮に入れなければなりません。
そしてLv3がちゃんと溜まった場合、
10ターン目引き分けた/11ターン目落とした(17-23)、12ターン目に相手がLv1溜まってて引き分けた場合に限り同点
他であれば12ターン目引き分け以上で確定勝利
ここは自分側のLv2/Lv3差もあって11ターン目勝利時と条件変わらずでした。自分Lv3相手Lv1って引き分けても6個差出るので本当に強力であることが分かります。
A-b-α.11ターン目引き分け以下(相手が11ターン目Lv2溜まっていた場合)
☆17(18) vs ☆24(25) 最終ターン自分Lv3(…?)
先述の通り「11ターン目Lv2喰らい」は杞憂だった訳ですが、一応自分は後で議論する「10ターン目切らずに取って11ターン目Lv2喰らった場合」を心配していた訳なので、ちゃんと検証します。まあこのパターンLv3が溜まらなかった場合負け確ですがこの点差で溜まらないなんてことはまずないので、
10ターン目引き分け/11ターン目負けの場合(17-25)は12ターン目勝利で最大同点
10ターン目勝ち11ターン目負け(17-24)、もしくは10,11両分(18-25)は12ターン目勝ちのみ総合勝利、12ターン目引き分けは相手がLv1溜まってなかった場合のみ同点
10ターン目勝ち/11ターン目引き分け(18-24)であれば12ターン目相手がLv1溜まってた上で引き分けた場合のみ総合同点、他は12ターン目引き分け以上なら勝ち
といったところ。まあ結構分が悪そうですがこれは後述のB-αとの比較がメインなのでそこ次第。
B.切らずに取った(引き分け)
☆16 vs ☆20(21) 自分側ゲージ2本半
実際に切らない判断をしていた場合は自分は10ターン目区間Pだったのでこっちに分岐することになります。そして最終ターンに確実にLv3持っていけるのもこちらの択の強みになりますがAと比べてどう差が出るか。
まあ実はこれ思ったより単純です。
11ターン目の相手のEGがLv1だった場合、
10ターン目引き分け11ターン目負け(16-23)は12ターン目勝ちのみ総合勝利、12ターン目引き分けは相手がLv1溜まってなかった場合のみ同点
10ターン目勝ち/11ターン目負け(16-22)、10,11両分(17-23)であれば12ターン目相手がLv1溜まってた上で引き分けた場合のみ総合同点、他は12ターン目引き分け以上なら勝ち10ターン目勝ち/11ターン目引き分け、もしくは11ターン目勝ちであれば12ターン目引き分け以上で確定勝利
比較すると、11ターン目勝利の場合は明らかにA-aと比べてこちらの方が得。11ターン目引き分けの場合もA-bと比べてこちらの方が得。
でも本筋で考えるべきは11ターン目負けの場合。バリューは「切った(最終Lv3溜まった)>切らなかった>切った(最終Lv3溜まらず)」の順。まあ回収可能な☆が10個,9個,7個なのでそらそうではあるけど。この場合では10ターン目EG"切り"の判断がハイリスクハイリターンになる選択肢となります。リスク(Lv3溜まらない)がどれくらいかを正しく判断できれば全然どちらでも良いということになるでしょう。
最終的な比較の結論は後ほど。
B-α.11ターン目に相手がLv2溜まっていて引き分け以下だった場合
☆16(17) vs ☆25(26)
10ターン目勝利/11ターン目引き分け/12ターン目勝利に限り最大同点
他は負け確
やはり想像していた通りかなり分が悪かった。何度も書いている通りこのパターンは杞憂ではありましたが、少しでもこの可能性のケアをしたいと思ったなら10ターン目EGは切らなければならないという判断で間違ってはいなかったでしょう。
C&D.切って落とした/切らずに落とした
☆15 vs ☆21 自分側ゲージ2本ちょい(切った)/3本寸or3本(切らなかった)
最悪のパターンですが、実はここは10ターン目の切った切らないでは差は出ません。流石に切ってたとしても点差的に最終ターンLv3は溜まるため状況が変わらないからです。それでも当然ながら勝負の1ターンを落としてしまっているため勝ち筋は狭いです。
11ターン目負けの場合は12ターン目勝利で最大同点
11ターン目引き分けの場合は12ターン目勝ちの場合のみ総合勝利、12ターン目引き分けは相手がLv1溜まってなかった場合のみ同点、溜まってたら負け
11ターン目勝利の場合は12ターン目引き分け以上で確定勝利
赤字の確定勝利条件が存在こそありますが相手の切り札をEGで食うってそうそう出来たことではないので基本的に望めるのは最大同点が限度だと思います。
まあ状況的に確実にLv3は溜まってくれるっていうのだけは明確に救いです。負け確がないって本当に素晴らしい。
一応この2パターンは「11ターン目にこっちがEG切る」という場合に差は出てきますが、流石にプランニングとしてぶっ飛びすぎているので今回は考慮しません。
結論
パターンCとDに差がなかったためAとBの単純比較になりますが、
- この場面における正解は理論的に断言することは本当にできない。
- 自分視点の11ターン目の勝機、10ターン目の「EG切った方が勝率上がるかも」の度合い等で容易に判断が変わりうる。
- 最初に挙げた「不完全」とした実際の試合中の自分の判断根拠については、11ターン目相手Lv2警戒だけは明確に判断ミスだった。
- 他の自分の根拠は状況限でこそあるものの、一定の妥当性は担保されたものであり、その前提なら「相手が11ターン目捨てた」等のトンデモイレギュラーを引いたとしても"切る"判断で正解だったと言える内容だったと思われる。
- 11ターン目の譜面を思い出せていてほぼ11ターン目は負け確だろうということに気づいていたならより"切る"判断の正当性が上がっていたであろう。
という結論になる思います。正直プレミだったら過去の自分をボコボコに言ってやろうと思ってましたが結果やや自己弁護っぽい書き方になってしまった。まあ最初の印象よりマシだったのは「思ったよりLv3溜まり切らないパターンが細かった」のが理由になるかなあ。
あとは体感薄々感じてたけどやっぱ最終ターン以外のLv1切りって天秤がプレミ側に偏りやすいなあと。今回は考察しなかったけども、実際は相手の11ターン目Lv1切りが無く12ターン目にLv2取っておかれてたらこっちは12ターン目引き分け時がより不利になってたって訳で。真相は向こうの11,12ターン目の勝機のバランスをどう見てたかとかにも依ってくるので断言こそできないけどLv1のゲージ効率の悪さって思ったよりエグいのかも。あれ?冷静に11ターン目最終自選で余裕作っておきたいのに12ターン目他選で強制的に勝負させられるってこれも後攻不利要素では???
だったら最終的には「EG切りたい曲には全部Lv2以上で切れるようにゲージの回し方を考えろ」という話になりますね 。いやそこまで冷静に管理しきれるかよ。
そらLv1が1本で+1点、Lv2が2本で+4点、Lv3が3本で+7点であることを考えると単純なゲージ効率は(Lv3はゲージが溢れる分も考慮して)Lv3≒Lv2>>Lv1だなあ。
アドカレ記事から散々判断の話を書いてきましたが、メガミってそもそも音ゲーのプレイングで100%ないしはそれ以上を出しながらこの状況判断をしていかなきゃいけないゲームなので、ここまで来ると本当に脳のキャパが足りないって話になります。苦しい。
とにかくこの10,11ターン目の駆け引きは両者視点で気持ちの問題で容易に左右されるレベルの超難問だったなと思いました。軽い気持ちで書き始めたのにとんでもないこと(7000字超)になっちゃったよ。
終わりに
ゲージの溜まり方の仕様を知らないことが「これ以上複雑なことを考える必要がなくしてくれている」のか、はたまた「思考の簡略化を阻害されている」のか、どっちなんでしょうね。奥が深すぎるこのモード。
こんな殴り書きで人が寄ってくるとは正直あんまり思っていないのですが(おい)、考察界隈(?)に人増えて欲しいと思う、そんな"交流戦メガミで毎回学ぶ人"でした。
ではでは。